料理と健康

メンタル疾患には料理がおすすめ

統合失調症になって早10年。統合失調症は人によってさまざまな症状が現れる。ある人は幻覚や幻聴。またある人は意欲の低下、集中力の低下。個人差が激しい。さらにそういった症状の影響により身体にも悪影響が出る。肥満や痩せすぎ、体力の低下などだ。

精神面・身体面、両方の症状を抑える方法は無いか私はいつも悩んできた。そして、ある時素晴らしい解決策を見出した。

それは料理だ。なぜ料理がメンタル疾患に良いのか?

結論から言うとその効能は3つある。

理由①こころが整う

一つ目は料理をすることで気分転換が行える点だ。料理というのは単純作業(食品を切る、材料を和えるなど)と自分の頭でしっかり考え、感覚を使う作業(火加減をみる、味を調える)の両方で成り立っている。この全身を使って行われる多種多様な作業の繰り返しによって料理を作ることができる。これにより、メンタル的な症状に対する意識を切り替えることができる。メンタル疾患の特徴として「反芻思考」が挙げられる。「反芻思考」とは嫌な思い出、出来事を頭の中で繰り返し考えてしまうことだ。それにより、さらに症状が悪化する。例えば、「○○に失敗した」→「それは自分が原因」→「本当に自分はダメな奴だ」→「自分はダメだから○○に失敗したんだ」といった具合にネガティブな思考が頭の中で繰り返される症状だ。このネガティブな思考のループから抜け出すには何か作業に集中することが効果的である。何かに集中することでそういった思考を忘れられる。意識を頭の中の思考に向けるか、目の前の作業に向けるか、これだけでも気分的に楽になれる。だから、料理という作業は「反芻思考」から抜け出すのにうってつけだ。料理することがメンタルの安定に繋がるのだ。私もよく、なんか頭の中で思考がグルグル回って気持ちが悪いと感じたら、料理を始めて思考の切り替えを行ってきた。

理由②カラダが整う

二つ目としてはメンタル疾患になると食事が不規則になったり、栄養が偏ったりしやすい。食事をすることに興味が失せてしまうことすらある。食事がおろそかになると身体に不調をきたす。肥満、痩せすぎ、体力・気力の減少などだ。精神と身体はつながっているので身体の調子を整えると心も調子が良くなる。そして、身体を作っているのは食事で吸収した栄養素だ。だから、食事をしっかり摂ることはメンタル疾患の治療には重要になる。食事をする際、自分で頑張って作った料理はとても美味しく感じるものだ。「美味しい料理」は身体にも心にも良い影響を与える。美味しいものを食べると身体に栄養を補給し、身体づくりつながる。また、幸福感を感じ、メンタル疾患で弱った心に癒しを与えてくれる。

理由③アタマが整う

三つ目として認知機能の改善が行えることが挙げられる。メンタル疾患になると物忘れや集中力の低下などの症状が出ることがある。精神は脳、つまりアタマの働きにも影響を与える。脳内ホルモンのバランスが崩れたり、脳自体が委縮することで起こるのだが、この症状を改善するにはアタマを使うことが大切だ。アタマは使えば使うほど機能が向上する。アタマを使うという点から考えると料理は一つ目の理由にもある通り、全身を使うから必然的に脳も活性化する。食品を切るという作業にも自分の手を切らないようにとか、厚さはこの程度などアタマを働かせる。料理をする過程で脳機能を使いまくるわけだ。これによって脳の認知機能も改善していくのだ。

まとめ+α

以上三つの理由から料理はメンタル疾患に対して効果があると推察できる。私の経験だとお菓子作り・パン作りはとても効果的だった。なぜなら、手順がわかりやすく、材料一つ一つを計量しなければいけないのである種緊張感を持って行えるので余計なことを考えずに済むのだ。

メンタル疾患には料理が効果的。お試しを。

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