
「すごいことに気づいた。」
今まで観てきたどんな映画より私の心の琴線に触れた作品、かがみの孤城。
今回はその気づきの一つをアウトプットしよう。
映画のあらすじは次の通り。
学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。
ある日突然部屋の鏡が光り出し、
吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。
さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、
「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。
期限は約1年間。
戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。
互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。
そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――――
果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?
それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?
いじめが原因で不登校になった主人公が不思議な異世界で出会った自身と似た境遇の仲間たちと過ごしながら傷ついた心を癒していく過程が非常に共感できた。
話の流れをまとめると
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主人公はイジメにあって家に引き篭もる。
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でも、ある日突然鏡に吸い込まれ不思議な世界に入り込む。
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そこで同じような境遇の仲間に出会い、お互い交流していく。
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そして、その交流の中でさまざまな気づきを得る。
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その気づきから勇気をもらい現実世界で行動して自身の問題に立ち向かう。
この流れにわたしは大いに驚いた。
なぜなら、この流れ、プロセスはわたしの敬愛する精神科医で作家の樺沢紫苑先生の書いた「言語化の魔力」で語られた悩みを解決する過程とリンクしていたからだ。
まず、主人公はイジメにあい不登校という問題にぶち当たる。
最初は自分の殻に閉じこもってウジウジと悩み続けていた。
悩みに翻弄され同じところをグルグルまわり続ける袋小路の状態。
しかし、鏡の向こうの世界で同じ境遇の仲間に出会うことで同じ悩みを持った人がいること、自分だけで悩むのではなく他人に自分の悩みを打ち明けることで悩みを解消することができた。
これは悩みを共有し、言語化することで自らの視野を広げるとともに不登校なのは自分だけではないと気づくことでお互いに癒せた。
言語化の魔力でいうところの「他人の視座で見る」「普通という視座を入れる」部分に該当する。
そして、現実の世界で母親やフリースクールの先生に自分の悩みを打ち明け、どうしたら悩みを解決できるのか少しずつ行動を重ね、最後は学校に通えるようになった。
視座転換したことで「相談する勇気」を得て、「行動化」繋がったわけだ。
こうしてみると言語化の魔力の流れとピッタリ一致している。
もしかして樺沢先生が監修されたのか?と疑いたくなったほどだ。
悩みの解消、解決をテーマにした「言語化の魔力」をファンタジーフィクションで解説した作品と言っても過言ではない。
このストーリーは今の社会において他人に傷つけられて悩み苦しんでいる人に「こうすれば解消、解決する」という道筋を示している。
一度、言語化の魔力を読んでから「かがみの孤城」を観るとものすごく納得できる。
ぜひ、併せて読んでほしい。
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