「自分に何ができるだろうか」
最初はその疑問から始まった。
大学を卒業してはや4年近く。
新卒としてお菓子製造業の会社に入社して2か月で退職。
その後2年間くらいブラブラしたり、アルバイトをしたりして日々を過ごした。
そして1年前から農業法人にスカウトされ農作業や農作物の加工、販売などの仕事を続けてきた。
そして最近実家のアパート管理の仕事も引き継ぐことを決心した。
一見、マシな仕事ができるようになってきたが、いつまで経っても不安や焦りは消えない。
なぜか、それはおそらく自分の人生を真摯に考えているからだと思う。
以前、知り合いから「アパート管理業なんて安泰じゃん」といわれたことがあった。
その知り合いからすれば「アパート管理=楽してお金を稼げて安泰」だと思ったようだ。
しかし、実際に現場を目にしたら、そんな甘っちょろい考えはまったく通用しないとわかるだろう。
私の所有しているアパートは都市部ではなく、田舎の人口減少が顕著な場所に位置している。
正直、このままではアパート管理だけで食っていけるかというとかなり厳しいようだ。
ただでさえ人口流出で借主が減っているのにちょっと空いた土地があると新しいアパートが建てられる。
おそらく、大手の建設会社やアパート管理会社が「土地が余っているならアパートを建てて家賃収入を得た方がいい」と地主に営業をしてアパートを建たせているのだろう。
しかし、私たちが暮らしている地域は人口が減っているから、アパートばかり建てても結局入居者のパイの取り合いになる。
だから、ただ不動産を持っているから安泰だとは思ってはいけない。
結局、生き残れるのは一部でその他多くのアパートは生き残れない。
私の所有しているアパートは周辺地域では年季の経った建物だ。
新しいアパートが多くできてはそう易々と入居者が確保できないのが現状だ。
そこで私は「これではいけない」と危機感を感じた。
決して安泰だといって現状にあぐらをかいてはいけない。
では、どうするか?
私はいろいろ考えてみた。
そこで閃いたのがオプションとして農地をつける「農園付きアパート構想」だ。
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