読もうと思った理由
安藤美冬さんといえばノマドワーカー、フリーランスの先駆けのような人。大学時代に読んだ「冒険に出よう」は非常に印象に残った著作だった。そんな人の本をたまたま書店で見かけ、題名の「新しい世界へ」に引かれた。ひと目で自分をアップグレードしてくれるに違いない本と確信、読んでみた。
キーワード
この本のキーワードは「おそれ」だ。何か新しいことにチャレンジするときに必ず現れ、私たちのやる気を削いでいく厄介な感情だ。しかし、「おそれ」という感情は実は何か自分を新しい世界への扉を開く際、とても大事なものなのだ。以下、解説していく。
「おそれ」とは?
「おそれ」とは新しい自分になるとき、現れる悩みの根底にある感情だ。私たちの判断を鈍らせ、やる気を削ぎ、諦めさせようとする嫌なもの。しかし、「おそれる」「こわい」と思うのはそれが「自分にとって価値のあること、大切なこと」だという証明なのだ。逆に価値もなく、大切なことでないなら「おそれ」や「こわい」なんて思わないはずだ。
そもそも、「おそれ」は現状維持をしろ!自分を守れ!と自我が私たちを説得しているだけ。要は私たち人類の祖先が自然のなかで危険な環境を生き抜くための安全装置なのだ。ただ、今の私たちはそんな危険な環境にいるわけではない。この「おそれ」を手放さなければ新しい自分にはなれないのだ。
では、おそれを手放すにはどうしたらいいか。それには二つの前提と三つの準備運動、そして8つの具体的な方法がある。
二つの前提
二つの前提とは、
①「こわい」を乗り越えると宣言すること
②「おそれ」手放す目的は「幸せを感じるため」だとインプットすること
まず、①「こわい」を乗り越えると宣言すること、これは自分の意志でこわさを無くそう考えれば「おそれ」を手放す力が湧いてくる。②「おそれ」手放す目的は「幸せを感じるため」だとインプットするは、目的と手段をはき違えて「おそれ」を探すことに意識を向けてしまうことなどを防止するためだ。大前提として「おそれ」を手放すのは「幸せを感じる」ことで人生を素晴らしいものにしていくためのひとつのステップでしかない。決してはき違えてはいけない。
準備運動
次に準備運動として著者が勧めることは
①日々の「いい気分」や「気持ちいい」ことを積み重ねる。
②感謝ノートを習慣にする。
③アプリや日記で感情ログをつける
まず、①日々の「いい気分」や「気持ちいい」ことを積み重ねるは自分のポジティブな感情を知り、「おそれ」を感じても対抗できる状態を作り出す準備だ。「おそれ」を手放すにはポジティブな感情が必要なので、自分の「いい気分」になれることを探し、堪能してみよう。
次に、②感謝ノートを習慣にするも「おそれ」を手放すために必要なエネルギーを生んでくれる素晴らしい方法。何かに感謝していると不思議と前向きな力が湧いてくる。
最後の③アプリや日記で感情ログをつけるは自分の感情コントロールに役立つ準備運動だ。「おそれ」を手放すには自分の感情をコントロールする術を身につけないといけない。
具体的な方法
では、具体的に「おそれ」を手放す方法について紹介する。方法は8つあるがここでは特に効果がありそうなものを2つ選んでみた。
ひとつ目は「こわいことリスト」をつくる。「こわいことリスト」とは自分にとってこわいことを大なり小なり書き出したものだ。書き出せたらその項目一つ一つ対し「なぜそう思うのか?」「どうこわいのか?」と自分に質問してみる。そうすると正体不明な「おそれ」が明確な存在に見えてくるのだ。
ふたつ目は「こわいことリスト」を順番に実行する。この際今の自分ができる小さな「おそれ」からやっていこう。目安としては「3日以内」にできる「おそれ」から実行していくのがおすすめとのこと。
このように「おそれ」を手放すことで新しいことにチャレンジしていくことができる下地ができる。あとはどんどんチャレンジしてあたらしい世界の扉を開いていくだけ。
最後に
以上ざっと本書の内容をまとめてみた。いろいろ不備があるとは思うがこんな感じのことをしていけば、新しい自分になれるのではないかと、確信を持った。
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