「よく生きることが最高の復讐である」
スペインに伝わることわざである。
この言葉を知ったのは統合失調症の治療や家族とのいざこざ、いくら勉強しても上がらない成績などに大いに悩まされ苦しんでいた時期だ。
当時の私はいろんなことを恨んでいた。親を兄弟を友達を教師を社会を世界を・・・恨んでいた。
いや、何もうまくいくことのない自分を最も恨んでいた。
「この屈辱感、劣等感は誰のせいだ!こんな世界滅んでしまえ」
とにかく苦しんで拗らせてバカみたいに負の感情に支配されてしまった。
自分の写真の裏に「変われ、馬鹿やろー」と殴り書きしている状態。
今思えば「なんと愚かな視野の狭い世間知らずなクソガキか・・・」と同情というか呆れというか、まあその当時はしょうがないよなーと思う。
何せ、自分のやることなすことすべてうまくいかなかった時期だ。
自暴自棄になってもしかたがない。
極め付けが当時私をいじめてた本当にどうしようもない阿保に「お前って本当に出来が悪いよなー笑」と馬鹿にされたことだ。
そいつをマジでぶん殴って撲殺しようかと思うくらい腹が立った。
最初は「はははっ」て受け流したけどそいつが目の前からいなくなってから怒りと不甲斐なさ、悲しみで公衆トイレの一室で泣き崩れた。
「もうダメだーー」って思ってフラフラ街をぶらついているとなぜか本屋にたどり着いた。
もう気分転換に何か読もうと思いとある本を手をかけて立ち読みを始める。
その時、目に入ったのが冒頭で紹介した「よく生きることが最高の復讐である」という言葉。
まさにドンピシャ、タイミングよく見つけた!
「ああ、そうか。この劣等感や屈辱感、怒り、悲しみは復讐しないと晴らせない。ただ、復讐といってもムカつく奴らをぶん殴るんじゃなくて幸福に生きる自分を見せつけて晴らしてやる!!」
そう心に誓った。
それからまーたいろいろ試行錯誤を繰り返し、数年後の今幸福に生きている。
少なくとも負の感情に支配されていたころに比べれば月とスッポン、比べるまでもない!
私をいじめてた奴のことなどもはやどーでもいい。
今目の前にある素晴らしい世界に夢中でそんなくだらない奴らには関心がない。
最高な人生だ。
あの本屋で立ち読みして出会った一言に私は救われた。
だから、今やりたいことの一つは「誰かを救う言葉、文章を生み出すこと」。
私も誰かを救えるような言葉、文章を生み出したい。
それこそ、私の求める「最高の復讐」になるのではないか?
今書いている文章が誰かの救いや助けになることを信じたいな。
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