その知らせを聞いて私は心の底から安堵した。
「言語化の魔力」読書感想キャンペーンの最優秀賞を受賞したという知らせを聞いて。
自分は病院に入院していたのでリアルタイムで最優秀賞の発表は聞けなかった。
しかし、多くの仲間たちがSNSなどを通じてお祝いの言葉が送られてきて「あ、受賞したんだな」と知った。
受賞を聞いて最初に思ったのは「安堵」だった。
「これで”あいつ”に恨まれなくてすむ」という。
”あいつ”とは二年前に死別した姉のことだ。
今回の読書感想文は完全に姉と死に別れた時のことを題材にしていた。
正直、この姉との死別に関するネタはあまり使いたくなかった。
なぜなら、姉は昔から恥ずかしがり屋の引っ込み思案。
姉自身のことを書いた文章なんて公表されていたなんて知ったら、赤面して嫌がったことだろう。
しかし、死人に口無し。自分勝手に死んだのだから少しぐらい恥ずかしい目に遭ってもらうことぐらいは了承してもらおう。
というわけで、今回の感想文に姉のことをたっぷり盛り込んだ。
ただ、死人をネタに使うわけだから半端な結果は許されない。
そこはちゃんと良い結果を残さなければあの世で姉に「ふざけるなーーーー!」と顔を叩かれること間違いなし。
だから、今回はとにかく準備に時間をかけた。
まず、読書感想文に関する本を何冊も読み返す。
ちょうど仲間が行った読書感想文の書き方セミナーも受講。
それから、感想文の作成に移った。
ネタだしに構成作り、執筆、推敲。
どれもじっくり時間をかけて行った。
叩き台として試作品もいくつか作ってみる。
推敲なんて5人ぐらい友人をとっ捕まえて「読んで感想聞かせろ!!」と問答無用で原稿を押しつけた。
その甲斐あってなかなか自信作が出来上がりに!
「ここまでやって最優秀賞取れないわけないだろう」
そう、思ってからさらに推敲を重ねる。
もう、とにかく感想文を練り上げ、叩き上げ、作り込んだ。
そして、最後は神社の神様に手を合わせ、「我に最優秀賞を!!」と念じておいた。
そして、募集終了時間に余裕を持って提出した。
正直、送信ボタンを押すときは勇気を振り絞って汗が滲んだ。
そして今、なんとか「最優秀賞」を勝ち取ることができた。
「最優秀賞、取れたぞ!」
そう姉の仏壇に報告できたことは本当に良かった。
だから、本当に安堵した。
もしこれで最優秀賞取れてなかったらあの世にいる姉に合わせる顔がなかっただろう。
これで安心して寝れるというものだ。
良かった良かった。
※受賞した読書感想文はリンク貼っておきますので良かったら読んでください。
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